メタバースはどのように活用されている?海外の事例を紹介

日本国内だけでなく、世界中での利用が拡大し続けているメタバース。ゲーム分野だけでなく、ビジネスをはじめさまざまな分野への参入が検討され、今後ますます注目が高まると予想されています。 今回は、企業ではメタバースをどのように活用しているかに注目し、海外の事例をご紹介します。どのような形で使われているのか興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
メタバース・プラットフォームとは?

まず、メタバースについて確認しておきましょう。メタバースとは、コンピュータ内やインターネット上に作られた仮想空間です。メタバース・プラットフォームは、メタバースを使用するためのサービスや仕組みのことです。メタバース・プラットフォームがメタバースを作成するためのシステムを提供し、それを通してユーザーがメタバースを利用できるようになります。
プラットフォームの先駆けとしては、「Second Life」が有名。ワールド内で売買や通貨の換金などが可能です。他にも海外では多くのメタバース・プラットフォームがリリースされ、サービスを展開。ここでは、海外のメタバース・プラットフォームで展開されている事例を含めてご紹介します。
メタバースについては、次の記事でも詳しく紹介しています。一緒にぜひご覧ください。
メタバースの海外活用事例5選

ここでは、海外のメタバース活用事例をご紹介します。
Meta
旧「Facebook」としても有名な「Meta」。社名までMetaに変更するなど、非常にメタバース事業に注力しています。
バーチャルリアリティを体験するためのツールとして「Meta Quest 2」を販売しています。Meta Quest 2は、ゲームはもちろん、メタバース内でのコミュニケーションやVR空間内での仕事も可能。バーチャルオフィスには「Horizon Workrooms」という公式コラボツールが必要です。
さらに、メタバース・プラットフォームの「Meta Horizon Worlds」を構築、提供しています。今後もさらにメタバース環境の拡大と発展を目指し、さまざまなプロジェクトを実施していくとのことです。
グッチ
有名高級ブランドである「グッチ」は、メタバース・プラットフォームの「Roblox」上に「Gucci Garden」を展開しました。Gucci Garden内では、グッチの限定アイテムをRobloxの内の通貨で購入可能。開催期間は2021年5月17日~31日までの15日間であり、購入されたNFTアイテムは高額で取引されました。このとき、グッチの売上は対前年比で20%以上増加したとのことです。
VRchat
「VRchat」とは、2017年にリリースしたソーシャルVRアプリ。メタバースの醍醐味でもある、ユーザーが自由に作成できるコンテンツです。アバターを使用したコミュニケーションはもちろん、バーチャルイベントを多数開催しています。中でも注目すべきなのは、VRで使用可能な3Dモデルの展示・販売会の「バーチャルマーケット」。マーケットには大手企業が多数参加し、世界中から100万人以上が来場します。
VRchatはVRヘッドセットだけでなく、PCからも接続可能。現在はまだ日本語に対応していませんが、日本人が集まるコミュニティも存在しています。メタバースの特徴や利点が活かせるサービスとして今後の展開が楽しみなアプリのひとつです。
Rec Room
「Rec Room」は、「Against Gravity(Rec Room社)」が提供するソーシャルVRアプリです。さまざまなミニゲームを通して友達や他のユーザーと遊べます。2021年にVRアクティブユーザー数が100万人を突破。2022年4月には300万人を超え、目覚ましい成長を続けています。さらに、ユーザーからの高評価と支持を受けて、Rec Room社の企業評価額も急上昇しました。
Rec RoomはMeta Quest 2などの他にiPhone/iPadやXboxでも遊べるのが魅力。VR環境をまだ用意できない人でも参加できる点も評価されています。メタバース初心者も参入しやすいので、まず体験してみたい人にも入りやすいところもユーザー数が多い理由だと言えるでしょう。
Decentraland
「Decentraland」は、ブロックチェーンプラットフォームのイーサリアムを基盤にしたメタバース・プラットフォーム。開発は非営利団体の「Decentraland Foundation」が行っており、開発資金は世界中の企業や投資家が支援しています。Decentralandは、メタバース上の土地を購入し、そこを現実世界の土地と同じように不動産運用できるのが特徴。中には1区画数百万ドルで取引される高額な土地も存在します。
メタバースの不動産は現在人気が急上昇しているのも注目ポイントです。企業がデジタル資産の活用に着目し、自社の土地を利用したさまざまな経済圏を作り上げ、独自のメタバース世界を発展させようと試みています。
まとめ
現在、世界中の企業がメタバースの参入を目指して活動しています。メタバースはさまざまな可能性があるサービスです。国内でも大手企業が続々と参入を表明しており、メタバースの発展と動向はますます注目されていくことでしょう。