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Z世代の生態・意識調査  ~Z世代の約半数がAIに「おすすめ」を相談。AIは買い物の決め手になるのか?~

2026.09.16Gen Z Lab
Z世代の生態・意識調査  ~Z世代の約半数がAIに「おすすめ」を相談。AIは買い物の決め手になるのか?~

「○○ おすすめ」と検索エンジンに打ち込む代わりに、生成AIに「予算5,000円で、乾燥肌向けのおすすめ化粧水を教えて」と相談する——。そんな購買行動が、Z世代のあいだで当たり前になりつつあります。

では、AIにおすすめされた商品は、そのまま買われているのでしょうか。Z世代トレンドラボ byGMOが高校生・大学生・社会人のZ世代650名に実施した調査からは、AIに相談したうえで「おすすめとは別の商品」を選ぶ人が少なくない実態が見えてきました。

本記事では、AIにおすすめを求めた経験や相談したカテゴリー、その後の購買行動、そして「AIのおすすめを選ばなかった理由」を、ライフステージ別の違いとあわせて読み解きます。AI検索時代の商品選びの変化をとらえたいデジタルマーケターの方は、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

・直近3か月で、購入・利用を目的に生成AIへ商品・サービスのおすすめを求めたZ世代は44.9%。高校生は51.8%と半数を超えた
・相談したカテゴリーは「趣味・推し活関連グッズ」(24.7%)と「メイクアップ・スキンケア用品」(24.0%)が上位
・相談後、AIのおすすめを購入・利用したのは37.1%、おすすめとは別の商品・サービスを購入・利用したのは25.8%。大学生では38.7%が別の商品を選択
・別の商品を選んだ理由の最多は「一般的な内容で、自分の条件に合わせた具体性がなかった」(25.3%)。情報源の不在や信頼性への不満も約2割
・AIに“選ばれ”、さらに“買われる”には、条件別の具体的な情報と、公式・最新の根拠情報の整備が鍵となる

【目次】

1. Z世代の約45%がAIに「おすすめ」を相談。高校生は5割超


直近3か月以内に、商品・サービスの購入・利用を目的として、生成AIに具体的な商品・サービスのおすすめや比較を求めた経験を聞いたところ、「経験あり」は全体で44.9%でした。

▲図1 生成AIに商品・サービスのおすすめを求めた経験

層別に見ると、高校生が51.8%と最も高く、大学生46.3%、社会人39.4%と、年齢が若いほど経験率が高い傾向が見られました。高校生と社会人の差は12.3ポイントです。

購買経験がまだ浅く、自分だけで選択肢を絞り込むのが難しい高校生にとって、AIは「何を選べばいいか」を気軽に聞ける存在になっていると考えられます。

なお、生成AIを普段から利用している人に限ると経験率は66.2%に達し、普段利用していない人(13.4%)との差は歴然です。


2. 相談の中心は「趣味・推し活グッズ」と「コスメ」。ライフステージで相談先に違い


AIにおすすめを求めた経験がある人に、どのような商品・サービスについて相談したかを聞きました。全体のベスト10は以下の通りです。

▲図2 生成AIにおすすめを求めた商品・サービスカテゴリー TOP10

全体では、「趣味・推し活関連グッズ」(24.7%)「メイクアップ・スキンケア用品」(24.0%)が2強となり、「飲食店」(20.9%)、「スマートフォン・パソコン・周辺機器」「旅行の行き先」(ともに20.2%)が続きました。

層別の違いも明確です。高校生は「本・漫画・音楽・映像作品」(22.3%)が3位、「学習サービス」(21.4%)が4位に入り、「スポーツ・アウトドア用品」「ゲームソフト・ゲームアプリ」もベスト10入り。勉強・部活・エンタメといった日常に直結するテーマで相談している様子がうかがえます。

大学生は「メイクアップ・スキンケア用品」が29.3%で首位となり、「飲食店」(24.0%)、「旅行の行き先」(22.7%)も上位に。また、「金融サービス」(14.7%)が7位に入っている点は、口座開設やクレジットカードの初めての申し込みを迎える大学生ならではの特徴といえます。

社会人は「旅行の行き先」(24.6%)が2位に浮上し、「衣類・靴・バッグ・アクセサリー」(17.5%)、「美容サービス」「ヘアケア・ボディケア用品」(ともに16.7%)もランクイン。可処分所得の増加にともない、レジャーや身だしなみへの投資に関する相談が増えていると考えられます。一方で「趣味・推し活関連グッズ」はどの層でも24〜25%台と上位を維持しており、推し活はZ世代共通の相談テーマといえそうです。


3. おすすめ通りに購入・利用は37.1%。大学生は「別の商品」も4割近く


次に、AIにおすすめを求めた後、実際にどのような行動を取ったかを聞きました(複数回答)。

▲図3 生成AIにおすすめを求めた後の行動

全体では、「AIがおすすめした商品・サービスのいずれかを購入・利用した」が37.1%で最多でした。一方で、「まだ比較・検討中」(21.0%)、「情報収集が目的で、すぐに購入する予定はなかった」(16.2%)、「購入・利用を見送った、またはやめた」(13.7%)と、すぐには購入・利用に結びつかなかった回答も目立ちます。

注目したいのは、「AIがおすすめしたものとは別の商品・サービスを購入・利用した」が25.8%にのぼる点です。AIに相談した人の約4人に1人が、最終的には“AIの推し”ではない商品を選んだ経験を持っています。AIは「答え」ではなく、あくまで比較・検討の起点として使われている側面があるといえるでしょう。

層別では、大学生の行動が特徴的です。おすすめを購入・利用した割合(41.3%)が3層で最も高い一方、別の商品を購入・利用した割合も38.7%とほぼ拮抗。「購入・利用を見送った」も17.3%と最も高く、AIの提案を参考にしつつ、最終判断は自分で下す“使いこなし型”の姿が浮かびます。

高校生は、おすすめを購入・利用した割合(37.3%)に対し、別の商品を購入・利用した割合は13.7%と3層で最も低い結果に。AIのおすすめを比較的素直に受け入れている傾向がうかがえます。社会人はおすすめ購入34.2%、別の商品28.1%で、「まだ比較・検討中」が23.7%と3層で最も高く、じっくり比べて選ぶ慎重さが表れています。


4. 別の商品が選ばれやすいカテゴリーと、おすすめが効きやすいカテゴリー


AIのおすすめとは別の商品・サービスを購入・利用した人(75名)に、最も最近の経験がどのカテゴリーだったかを聞きました。ここでは母数の都合上、全体ベースで見ていきます。

▲図4 AIのおすすめとは別の商品・サービスを購入・利用したカテゴリー TOP10

最も多かったのは「メイクアップ・スキンケア用品」(16.0%)で、「趣味・推し活関連グッズ」(13.3%)、「飲食店」(12.0%)が続きました。いずれもおすすめを求めたカテゴリーの上位3〜4位以内に入っており、相談が多いぶん“乗り換え”も多く発生しているといえます。特にコスメは肌質や好みの個人差が大きく、SNSや口コミで確かめた結果、別の商品に落ち着くケースが多いと推察されます。

また、「スポーツ・アウトドア用品」はおすすめを求めた割合が10.3%と全体の15位にとどまるにもかかわらず、別の商品を選んだカテゴリーでは4位(6.7%)に入りました。「通信サービス」(相談8.9%→別購入5.3%)も同様で、こうした専門性や個別条件が問われる領域は、AIの提案が決め手になりにくい可能性があります。

では反対に、AIのおすすめが“効きやすい”のはどのカテゴリーでしょうか。おすすめを求めたカテゴリーのベスト10と比較してみます。

▲図5 「おすすめを求めた」上位10カテゴリーと「別の商品を選んだ」割合の比較

おすすめを求めたカテゴリーでは9位(14.4%)の「美容サービス」は、別の商品を選んだカテゴリーでは2.7%とベスト10圏外でした。また、「本・漫画・音楽・映像作品」(相談17.8%)、「食品・飲料」(同17.1%)、「衣類・靴・バッグ・アクセサリー」(同13.7%)も、別の商品を選んだ割合は4.0%で同率10位にとどまっています。

美容サービスは、エリアや予算、メニューといった条件をAIに伝えやすく、提示された候補がそのまま予約に結びつきやすいと考えられます。本・漫画や食品・飲料は単価が比較的低く、「まずはおすすめを試してみる」という判断がしやすいカテゴリーです。相談数に対して乗り換えが少ないこれらの領域は、AIのおすすめが購買の決め手になりやすいと推測されます。

※別の商品を選んだカテゴリーは母数が75名・単一回答(最も最近の経験)のため、おすすめを求めたカテゴリー(292名・複数回答)との比較は傾向を見るための参考値です。


5. AIのおすすめを選ばない最大の理由は「自分向けの具体性がない」


最後に、AIのおすすめとは別の商品・サービスを選んだ理由を聞きました(全体ベース、複数回答)。

▲図6 AIのおすすめとは別の商品・サービスを選んだ理由

最も多かったのは、「AIのおすすめが一般的な内容で、自分の条件に合わせた具体性がなかったから」(25.3%)でした。「自分の好みや事情を十分に反映していなかった」(17.3%)とあわせ、“自分ごと化”されていない提案では購入の決め手にならないことがわかります。

次いで、「候補が少なく、比較する材料として物足りなかった」「根拠となる情報源(公式サイト・レビューなど)が示されていなかった」「AIの説明だけでは判断できず、自分で調べ直した結果、別のものの方がよいと思った」がいずれも21.3%で並びました。Z世代はAIの回答をうのみにせず、比較材料や根拠が不足していれば自ら調べ直していることがうかがえます。

さらに、「情報源が公式のものではなく信用できなかった」(18.7%)、「価格・在庫・仕様などの情報が実際と違っていた」(17.3%)、「情報が古く、最新の内容ではなかった」(14.7%)と、情報の信頼性・正確性に関する不満も上位に並びます。「特に理由はない・覚えていない」はわずか2.7%で、多くの人が明確な理由をもってAIの提案から離れています。

マーケターにとって示唆的なのは、「自分が知っていた・気になっていたブランドや商品が、AIのおすすめに出てこなかった」(17.3%)という回答です。すでに関心を持たれているブランドでも、AIの回答に登場しなければ比較の土俵に上がりにくいのです。

マーケターへの示唆

① 条件別の具体情報を用意する

肌質・予算・用途・シーン別など、ユーザーの条件に応じた情報をWebサイト上で明示し、AIが具体的に提案できる素材を整える

② 公式情報を“根拠”として参照されやすくする

公式サイトの商品情報やレビュー、比較情報を構造的に整理し、AIの回答で出典として示されやすい状態をつくる

③ 価格・在庫・仕様を常に最新に保つ

古い・誤った情報がAI経由で伝わると、選択肢から外される要因になる


まとめ


今回の調査では、Z世代の44.9%が購入・利用を目的にAIへおすすめを求めており、特に高校生では半数を超えることが明らかになりました。相談の中心は推し活グッズやコスメで、大学生は交友・外出、社会人は旅行や身だしなみへと、ライフステージに応じて相談テーマが広がっています。

一方で、AIに相談した人の25.8%はおすすめとは別の商品・サービスを選んでおり、大学生では38.7%に達しました。その理由として最も多かったのは「自分の条件に合わせた具体性がない」ことで、根拠となる情報源の不在や情報の正確性への不満も目立ちます。

AI検索時代の購買行動において、ブランドに求められるのは「AIの回答に登場すること」だけではありません。ユーザーの条件に応える具体的な情報と、信頼できる公式・最新の根拠を備え、AIに“選ばれ”、さらにユーザーに“買われる”ためのAIO(AI検索最適化)への取り組みが、今後ますます重要になるでしょう。


調査概要

調査名 購買行動とAI活用に関する調査
調査対象 全国の16-28歳男女(高校生・大学生・社会人)
有効回答数 650名(高校生199名、大学生162名、社会人289名/男性325名、女性325名)
調査期間 2026年9月15日(火)~9月16日(水)
調査方法 インターネット調査
調査主体 Z世代トレンドラボ byGMO(GMO NIKKO株式会社)

※構成比は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

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神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
TRUE MARKETING編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
AI検索ラボ編集員

ストラテジックプランナー、リサーチャーとしてWebプロモーションの戦略立案、各種リサーチなどを担当。
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