Z世代トレンドラボ

「AIと恋愛」に関するZ世代意識調査  ~ 恋愛で生成AIを使いたいZ世代は34.6%。でも、告白のセリフは「自分の言葉で」 ~

2026.10.06|Gen Z Lab
「AIと恋愛」に関するZ世代意識調査  ~ 恋愛で生成AIを使いたいZ世代は34.6%。でも、告白のセリフは「自分の言葉で」 ~

生成AIは、仕事や学習にとどまらず、私生活の領域にも広がりつつあります。では、人生の中でも特に「その人らしさ」が問われる恋愛の場面で、Z世代は生成AIをどこまで受け入れているのでしょうか。

「Z世代トレンドラボ byGMO」では、2026年9月3日〜4日に、Z世代(16〜28歳)の高校生・大学生・社会人の男女500名を対象に、「AIと恋愛」に関する調査を実施しました。

本記事では、高校生・大学生・社会人の違いや男女差も交えながら、Z世代が恋愛と生成AIのあいだに引く「一線」を読み解きます。

この記事のポイント

・恋愛で生成AIを「積極的に使っていきたい」は全体の34.6%。大学生41.2%、高校生37.0%に対し、社会人は26.9%と低め
・生成AIを普段使っている人の肯定回答は46.6%、使っていない人は9.8%で、約4.8倍の差
・17場面の許容度は、最多が「気になる人へのアプローチ相談」43.4%。一方、「告白のセリフ考案」は23.4%、「マチアプ・SNSアイコンのAI生成」は21.4%
・「自分が使うこと」「相手が使うこと」への抵抗感の差は男女で逆転。女性は相手が使うことに厳しい評価
・使いたくない理由の最多は「自分の言葉で伝えたいから」36.7%
・生成AIで恋愛はどう変わる?トップは「自分で決められなくなる」。ただし前向きな反応も多い

【目次】

1. 恋愛で生成AIを「積極的に使っていきたい」は34.6%、社会人は26.9%


恋愛に関することで生成AIを積極的に使っていきたいと思うかを聞いたところ、「そう思う」(7.8%)と「ややそう思う」(26.8%)を合わせた肯定回答は34.6%でした。約3人に1人が前向きな一方、「そう思わない」も38.8%と最も多く、反応は二分されています。

▲ 恋愛に関することで生成AIを「積極的に使っていきたい」(属性別・男女別・普段の生成AI利用別)

属性別に見ると、肯定回答は大学生が41.2%で最も高く、高校生が37.0%、社会人が26.9%と続きます。社会人は「そう思わない」が50.3%と半数に達し、高校生(34.9%)や大学生(29.4%)と比べて慎重な姿勢がうかがえます。

男女別では、女性が38.4%、男性が30.8%と、女性のほうが7.6ポイント高くなりました。

もっとも大きな差が出たのは、普段の生成AI利用の有無です。生成AIを普段使っている人(n=337)の肯定回答は46.6%、使っていない人(n=163)は9.8%で、約4.8倍の開きがありました。年代による差(最大14.3ポイント)や男女差(7.6ポイント)よりも大きく、日常での利用経験が、恋愛領域での利用意向を左右していることがわかります。


2. 恋愛の17場面で見えた許容度の差:「相談」は4割超、「告白のセリフ」は2割台


恋愛にはさまざまな場面があります。全回答者に、恋愛の17場面について、生成AIの利用を「許容できるか」を聞きました。

▲ 恋愛の各場面で、生成AIの利用を許容できるか(全体・17場面)

最も高かったのは「気になる人へのアプローチ(話しかけ方・きっかけの作り方など)相談」の43.4%でした。「記念日のプレゼント選定」42.2%、「気になる人との相性相談」40.6%と続き、上位3場面は4割を超えています。相談や下調べといった場面では、比較的許容されやすい傾向がみられました。

一方、「告白のセリフ添削」は28.0%、「告白のセリフ考案」は23.4%、「マチアプ(マッチングアプリ)・SNSアイコンのAI生成」は21.4%にとどまっています。自分の気持ちを伝える言葉や、自分自身を表現する場面では、許容度が相対的に低い結果です。

AIは『恋愛をうまく進めるための参謀』としては受け入れられても、『本人の代役』としては受け入れられにくい、ということかもしれません。


3. 「自分が使う」「相手が使う」ことの抵抗、全体では差がほとんどない


次に、生成AIの利用が想定される恋愛にまつわる12の場面について、「自分自身が生成AIを使うこと」と「交際相手が生成AIを使うこと」のそれぞれに、抵抗がないかを聞きました。

▲ 生成AIの利用に抵抗がないもの――「自分が使う」と「相手が使う」(全体・12場面)

全体で見ると、両者の差は−3.4〜+4.2ポイントの範囲に収まり、どちらか一方に明確に抵抗が少ないという傾向はみられませんでした。

場面別に見ると、「抵抗がない」割合が最も高かったのは「自分で書いたLINE・DM返信文の添削」で、自分が使う場合44.8%、相手が使う場合40.6%でした。「デートプラン・行先考案」(42.0%/41.4%)や「2人の関係の悩みを詳しく相談」(41.6%/40.2%)も4割を超えています。

注目したいのは、同じ文面に関わる場面でも、「作る」か「手直しする」かで水準が大きく異なる点です。「自分で考えた告白セリフの添削」は自分が使う場合37.8%、相手が使う場合40.2%でしたが、ゼロから考える「告白セリフの考案」は24.0%、26.0%にとどまります。LINE・DM返信文も、添削(44.8%/40.6%)に対して作成(29.8%/27.6%)は低くなっています。自分の言葉をベースにAIが整える使い方は受け入れられやすく、AIに一から任せる使い方には抵抗が残るようです。


4. 男女で逆転する「自分」と「相手」への抵抗感


全体では差がみられなかった「自分が使う」と「相手が使う」ですが、男女別に見ると逆の傾向が表れました。グラフは、「自分が使う」割合から「相手が使う」割合を引いた差(ポイント)で、プラスは「自分は抵抗がないが、相手だと抵抗がある」、マイナスは「自分は抵抗があるが、相手なら許せる」ことを表します。

▲ 「自分が使う」と「相手が使う」の差(男女別・12場面)

12場面の平均差は、女性が+2.2ポイントでした。「自分が使う」ほうが抵抗が少なく、相手の利用には抵抗を感じやすいということです。女性で差が最も大きかったのは「ケンカ後の仲直りの言葉考案」で、自分が使う場合37.2%、相手が使う場合28.0%と、9.2ポイントの差がありました。「相手へのLINE・DM返信文の作成」(+6.8ポイント)なども大きく、相手がメッセージの文面にAIを使うことに、女性は抵抗を感じやすい傾向がうかがえます。

一方、男性は平均が−2.1ポイントで、「相手が使う」ほうが抵抗が少ない結果でした。差が最も大きかったのは「マチアプアイコンのAI加工・生成」で、自分が使う場合34.0%、相手が使う場合39.6%と、相手が使う場合のほうが5.6ポイント高くなりました。男性は相手の利用には寛容な一方、自分が使うことにはためらいを見せています。

同じ『抵抗感』でも、その中身は男女でかなり異なっているようです。


5. 使いたくない理由の最多は「自分の言葉で伝えたいから」


恋愛に関することで生成AIを積極的に使いたいとは思わない327名に、その理由を聞きました(複数回答)。

▲ 恋愛に関することで生成AIを使いたいと思わない理由(積極的でない人・n=327)

最も多かったのは「自分の言葉で伝えたいから」の36.7%で、2位以下を引き離しました。次いで「相手に対して失礼だと思うから」18.7%、「AIの答えを信用していないから」18.3%、「恋愛の相談は人にしたいから」13.1%の順になっています。

この結果から、恋愛ならではの価値観が利用をためらう背景にあることがうかがえます。


6. 生成AIで恋愛はどう変わる?


最後に、全回答者に、生成AIを使うことで恋愛がどう変わると思うかを聞きました。

▲ 生成AIを使うことで、恋愛はどう変わると思うか(全体・n=500)

最も多く挙げられたのは「自分で決められなくなる・判断できなくなる」の19.0%でした。ただ、2位以下をみると「失敗や気まずさが減る」(15.4%)、「自分に自信がつく」14.8%、「行動を起こすハードルが下がる」12.4%など、前向きな変化に反応が集まりました。

このことから、生成AIが恋愛を後押しする存在になることへの期待がある一方で、自分で考え、決める力が弱まることへの不安があることがみてとれます。


7. まとめ:「AIで準備を整えて、最後は自分の言葉で伝える」


今回の調査から、Z世代が恋愛と生成AIのあいだに引く「一線」が見えてきました。

恋愛で生成AIを積極的に使うことについては、大学生(41.2%)や高校生(37.0%)が前向きな一方、社会人は4人に1人にとどまりました。年代や性別以上に利用意向を分けていたのは普段の生成AI利用で、約4.8倍の差があります。場面別では、「準備」にあたる相談やデートプランでは約4割が許容する一方、「本人であること」が問われる告白のセリフやアイコン生成では2割台に下がり、使いたくない理由も「自分の言葉で伝えたい」が最多でした。

生成AIを普段使っているかどうかで利用意向に大きな差があることを踏まえると、日常領域でのAI利用が広がるにつれて、恋愛領域の受け止め方も変わっていく可能性があります。

生成AIが日常に浸透するなかで、恋愛という「その人らしさ」が問われる領域の受け止め方はどう変わるのか。「Z世代トレンドラボ byGMO」では、今後もZ世代の本音を追いかけていきます。


調査概要

調査テーマ 『Z世代の AIと恋愛』に関する調査
調査期間 2026年9月3日〜9月4日
調査主体 「Z世代トレンドラボ byGMO」(GMO NIKKO株式会社)
調査地域 日本国内
調査対象 Z世代(16〜28歳)の高校生・大学生・社会人 500名(男性250名、女性250名)
高校生:男子89名、女子100名/大学生:男子73名、女子63名/社会人:男性88名、女性87名
調査方法 インターネット調査
注記 構成比は小数第2位を四捨五入しているため、合計が100.0%にならない場合があります。

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神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
TRUE MARKETING編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
AI検索ラボ編集員

ストラテジックプランナー、リサーチャーとしてWebプロモーションの戦略立案、各種リサーチなどを担当。
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