【2025年最新】GA管理画面の数値が合わない理由とは?広告運用で押さえるべき3つのポイント

広告運用をしていると、「広告管理画面ではクリックされているのに、Googleアナリティクス(GA)ではセッションが少ない」と感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。実際、広告クリック数とセッション数は計測の仕組みが異なるため、必ずしも一致しません。
本記事では、数値の乖離が起こる代表的な3つの原因をわかりやすく解説し、今後の広告運用で役立てるための具体的なポイントもご紹介します。
分析結果が山ほどあるのに、成果につながらない…その原因とは?
- 分析手法やレポートだけが増え、作業時間ばかりが膨らんでいる
- “数字を見ているだけ”で、現場も成果も変わっていない
- 実は、“見るべき数字を絞っただけ”で売上が伸びた企業もあります
プロが教える、“本当にやるべき分析”と“見るべき指標”を聞いてみませんか?もっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

目次
GA管理画面の数値が合わない主な原因とは?
広告管理画面で表示される「クリック数」と、Googleアナリティクス(GA)で表示される「セッション数」は、数字が一致しないことが一般的です。広告をクリックしたユーザーのすべてがランディングページを読み込んでGAのタグを作動させるわけではないため、このような乖離が発生します。また、計測方法や仕様の違い、リダイレクト、ブラウザの設定、デバイス環境など複数の要因が絡み合って数値の差を生んでいます。
正しい広告効果の評価を行うためには、こうした乖離の仕組みを理解した上で、総合的に指標を読み解くことが重要です。
クリック数とセッション数の計測仕様の違い

広告クリックとセッション発生のタイミングにズレがある
クリック数は広告がクリックされた「瞬間」にカウントされます。一方で、セッション数はランディングページに設置されたGAタグが読み込まれた時点でカウントされます。そのため、以下のような状況ではセッションが発生しません。
- ランディングページが完全に読み込まれる前にユーザーが離脱
- 通信状況が悪くタグが読み込まれなかった
- JavaScriptがオフになっていてGAが動作しなかった
こうしたケースではクリックは記録されますが、GA上ではセッションがゼロとして記録されます。
30分以内の再訪は1セッション扱い
Googleアナリティクスのセッションは、デフォルトで「30分以内の再訪問」は1つのセッションと見なされます。そのため、以下のような行動があった場合、セッション数がクリック数より少なくなります。
- 広告をクリックしてランディングページを訪問した後、30分以内にもう一度同じ広告をクリック
- 一度離脱後にブラウザの戻るボタンから再訪問
このように、ユーザーの動きによっては、2回クリックしても1セッションとしてしかカウントされないケースがあります。
リダイレクトによる参照元切れ
URL遷移時のリダイレクトでセッション切れが発生
広告からの遷移時にリダイレクトが挟まると、セッションが切れてしまい、GAでは「Direct」流入として処理されることがあります。たとえば以下のようなパターンです。
- スマホユーザーにPC用URLを設定している
- 短縮URLなど外部リダイレクトサーバーを経由している
- SSL非対応のページからSSL対応ページにリダイレクトされる
この場合、本来は広告からの流入であるにもかかわらず、参照元が「Direct」と表示されてしまいます。
リダイレクトによるパラメータの欠損にも注意
さらに、リダイレクト時にutm_
パラメータが引き継がれないケースも存在します。これにより、流入元が正確に識別できなくなり、GAでの正しい広告効果測定が困難になります。
対策:URLの設計とパラメータの保持

- スマホ用広告にはスマホURLを設定する
- リダイレクト先でもパラメータが引き継がれるように設定
- サーバーサイドでのリダイレクト処理を見直す
これにより、セッション切れや参照元不明のリスクを軽減できます。
Googleアナリティクス特有の参照元仕様
ノーリファラーによる誤計測の可能性
Googleアナリティクスでは、「ノーリファラー(referrer情報なし)」でランディングページを訪れた場合、ひとつ前の流入元の情報を引き継ぐ仕様になっています。これはCookieベースで過去の流入元情報を保持しているためです。
たとえば、以下のようなケースが該当します。
- 広告A → ランディングページ訪問 → ブラウザを閉じる
- 1時間後にブックマークからアクセス
この場合、ブックマークからのアクセスにもかかわらず、前回の「広告A」からの流入とみなされ、広告Aにセッションが加算されるのです。
参照元保持の有効期限
この参照元情報の保持期間(ルックバックウィンドウ)はデフォルトで6ヶ月に設定されています。GAの管理画面から1分〜24ヶ月の間で変更可能です。
対策:直接セッションディメンションの活用

GAで正確な流入元分析を行いたい場合、「直接セッション(Direct Session)」ディメンションを使うことで、以下のように分類できます。
- 直接セッションが「YES」→ ノーリファラーによるアクセス
- 直接セッションが「NO」→ 他媒体や広告からのアクセス
「直接セッション=NO」でフィルタをかければ、誤って広告にカウントされているセッションを除外できます。
そのほかの考えられる要因
ここまでの3大要因以外にも、クリック数とセッション数のズレは以下のような理由でも発生します。
- 広告配信ネットワークによるクリックの重複記録
- GAのタグ設置ミスや非同期タグの読み込み遅延
- アドブロックによるタグ読み込み阻害
- iOSやSafariのITPによるCookie制限
これらの要因が複数絡むことで、想定以上の数値乖離が起こる場合もあります。原因の切り分けには、GA以外の分析ツールやログデータも活用するとよいでしょう。
よくある質問
広告のクリック数がGAセッションよりも多くなるのは正常?
はい、正常です。クリックとセッションは計測タイミングが異なるため、クリック数が上回るのが一般的です。
リダイレクトがあると必ずDirect流入になるの?
いいえ、リダイレクトがあっても参照元が保持されていれば「広告流入」として記録されます。ただし、設定やサーバー環境によってはDirect流入になるリスクが高まります。
SafariのITP(インテリジェント・トラッキング・プリベンション)の影響は?
SafariではトラッキングCookieの保存期間が制限されており、セッションが切れやすくなるため、広告の成果が過小評価される可能性があります。
まとめ
クリック数とセッション数が一致しないのは、広告運用者にとって避けられない現象です。しかし、その背景には「計測仕様の違い」「リダイレクトによるセッション切れ」「Googleアナリティクスの参照元保持仕様」など、明確な理由があります。それぞれの特徴を正しく理解することで、広告の効果をより正確に把握できるようになります。日々の運用に役立てるためにも、今回の知識をGAの設定見直しやレポート分析に活用してみてください。
分析結果が山ほどあるのに、成果につながらない…その原因とは?
- 分析手法やレポートだけが増え、作業時間ばかりが膨らんでいる
- “数字を見ているだけ”で、現場も成果も変わっていない
- 実は、“見るべき数字を絞っただけ”で売上が伸びた企業もあります
プロが教える、“本当にやるべき分析”と“見るべき指標”を聞いてみませんか?もっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
この記事を読んだ方におすすめの記事はこちら
