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ニューノーマル時代のEC活用について

2021.01.22Premium Contents
ニューノーマル時代のEC活用について

コロナウイルスの感染拡大をきっかけに人々の消費行動はデジタルへと大きくシフトした。
事実、Amazonや楽天といった大手ECモールはコロナ関連需要にけん引されて大きく売り上げを伸ばしている。一方で飲食店や百貨店などリアル店舗は厳しい状況に追い込まれている。
このような状況の中、自社ECの果たすべき役割とはなにか?

CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)などを経て、アクティブ合同会社を起業し、様々な企業のデジタル戦略を立案実行、事業拡大に貢献してきた藤原尚也氏に、いま自社ECを持つべき理由や、リアル店舗がやるべきことなどを伺った。

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五十嵐: ――Amazonや楽天市場など、独自の流通を持ち、しっかりと土台を築いている大型ECモールがあるなかで、あえて自社ECサイトを持つ意味を、藤原さんはどうとらえていますか?

藤原:そのテーマは、みなさんによく聞かれます。一番は「自分たちのお客様を知ることができる」ことだと思います。
モールにいるかぎり、個人情報を手に入れることはできないのでお客様とリアルタイムで直接コミュニケーションが取れるようになるということが一番大きいです。

1つ目に直接お客様とコミュニケーションが取れるから、CRMやLTVといったビジネスモデルの概念を自社で持つことができるようになります。

ひとりのお客様に複数の商品を買ってもらう施策を打つことができるようになります。
要は自分たちでビジネスを拡大する機会を得ることができます。

2つ目に、自社の商品がどのように使われているか、どう評価されているか、ということをお客様から直接フィードバックしてもらえる環境を作ることができます。
この2点が、自社でECを持つことで得られる価値だと思います。

五十嵐: ――ECモールだけではお客様と直接つながることができないのでできることも限られてきますよね。
しかし、自社ECを持つのはハードルが高いことも事実です。
ECモールについてはどのように捉えていますか?

藤原:いきなりECの世界で顧客を作ることは難しいです。ほとんどの企業ではデジタルマーケティングのノウハウを持った人材が最初から社内にいるわけではありません。さらにゼロベースからの集客が必要になります。それならすでにお客さんがいる(集客をお任せできる)ECモールに出店する方が早いですよね。

会社が小売をはじめるとき、リアルだと自社でお店を出店するか、もしくはショッピングモールとか百貨店といったいわゆる“館”に出店しますよね。

館であれば、施設がすでにあってお客さんがいて、オープニングのプロモーションやらチラシやらは全部その施設がやってくれる。

ある程度の見込み客の遷移もわかるし、館に相談すれば一日の平均売上や月間の平均も、似たようなお店の推移から予測することができる。

しかし、いざ自社ECをやろうと思うと、デジタル上でまっしろなところからやらなければならない。
そもそもどのくらいのお客様が来てくれるかもわからないし、どんなチラシを打てばいいのかもわからない。

ECを使って最短で売上を作っていくには、まずはECモールを活用する方がメリットがありますよね。

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五十嵐: ――では、藤原さんがEC未着手の企業を支援するとなった場合、まずはECモールへの出店をおすすめするのですか?

藤原:いえ、最初に自社ECの構築を提案しますね。

五十嵐: それは藤原さんにノウハウがあるからでしょうか?

藤原:もちろんそれもありますが、デジタルシフトが不可逆な今の時代、EC化を進めるなら
最初から自社ECから始めることをおすすめします。
短期的に効果を求めるならモールに出店することのメリットは大きいです。ただ、ECモールから始めるにしても出品するためのシステムをある程度は自社で作らないといけない。
それならば最初から自社ECを作って、ちゃんと自分たちのお客様を知ったうえでモールに出店するほうが、今の時代の順番としては合っていると思うんです。

五十嵐: ――自社ECを立ち上げる場合、成功させるためにここだけは絶対に守ってほしい、おさえるべきポイントを教えていただけますか?

藤原:「商品を見せていく」ことだと思います。
どうしてもECをやると“送料無料”だとか、“ディスカウントクーポン”だとかに頼ってしまうのですが、(お客様の立場からいうと)せっかくそのブランドや商品を検索して見にきたのに、そのECサイトがキャンペーンばかりを強調して商品のことをあまり紹介していなかったらその商品の良さがよくわからない。
これならAmazonのほうがわかりやすい、直接店舗に行ったほうが早い、ということになるんですよね。
商品を売るだけでなく、知ってもらい理解してもらう場所であること、これは自社ECならではの大切な役割だと考えています。

五十嵐: では、「商品を見せていく」ためにはどこに力を入れていくべきでしょうか?

藤原:商品詳細ページを徹底的にこだわって作ってほしいです。
商品をどう見せるのか――全体像なのか、生地をわかりやすく見せるのか。手に取って使っているときの感覚とか実際の大きさがわかるように、インテリアだったら部屋空間の中に置くとか…。
ECはお客さんが実際に手に取ることができないので、画面上で商品をしっかり実感できるようにする必要があります。

けれど、画像を用意することが結構大変なので、多くのECサイトはありものの写真や、商品マスターを使い回して、そこに価格を載せただけ、というパターンが多いのです。

実は商品詳細ページが命といっても過言ではありません。商品をしっかり見せて、詳細な情報をしっかり載せること、これがとても大切なのです。
あと・・・そうですね、スタッフのレコメンドや購入者レビューも商品のリアルな理解を促すという意味ですごく大事です。

そこをしっかり作っておけば、CVRは必ず上がります。
かつSEO対策にもなっているので、関連したキーワードを検索した人に引っ掛かりやすくもなります。
画像をいっぱい撮らないといけないのでお金は結構かかりますよ。
でも、そこはケチることなくしっかりこだわらないとお客さんは離れてしまいます。

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五十嵐: そのほかにCVRをあげるポイントはありますか?

藤原:2つあります。1つは購入フロー。
入力フォームを意識している方は多いですが、実はカートから勝負は始まっているんです。

商品詳細ページではちゃんと写真があるのにカートに入れたときに、商品画像がなかったり選んでいた色と違う色が表示されていたりすると、本当に自分が買おうとしている商品なのかがわかりづらく何度も確認させてしまうことになる。
細かな部分ですが、そこで不安になって買うのをやめてしまうお客様もいます。
スマートフォンから利用する人が8割の時代、そうなるとほぼ離脱します。

でもカートでしっかり見せることができれば、アップセルさせることも、ついで買いさせることもできます。
CVRも上がるし、購入単価も上がる。
ここは、みなさんやっているようで意外とやっていない部分です。
カートに入れさせることができれば勝ちだと思っている人が多いんですよね。

五十嵐: なるほど。そこは確かに盲点でした。
あとひとつも教えていただけますか?

藤原:〇〇ページですね。ここをどう作るかで、かなりCVRは変わってきます。

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五十嵐: ――藤原さんは新しい仕事を引き継ぐと、過去のデータをくまなくチェックするそうですが、そうすることで勝ちパターンが見えてくるということですか?

藤原:そうです。商品をわかっていない状態でジョインするので、その商品を購入したお客様がどのくらい満足していて、どんな商品を継続的に購入しているのかというのは、過去のデータから仮説立てしていくことになります。

五十嵐: なるほど。データを分析し、お客様の傾向やニーズをしっかりイメージすることがとても大切なのですね。

藤原:そうですね。それは、やはりモールではできませんから。

五十嵐: たしかに。データがないですもんね。冒頭おっしゃっていた“お客様を知る”ということが、まさにそれ、ということですね。

藤原:今のコロナ禍も含めていろいろな事態が起こったときに、お客さんを知っている状態にあるお店とそうでないお店では、差が出てくると思います。

五十嵐: ――私は、自社ECは商品を「売る」だけでなく「理解してもらい好きになってもらう」場所としての役割も大きいと考えています。
でも認知のための施策は、売上には直接つながりづらいのも事実です。
藤原さんだったら、まずは認知から・・・という商品の場合、その後の購入まで見据えてどのようなKPIを設定しますか?

藤原:大事なポイントは、「お客さんはすぐ買わない」ということを理解することです。
買ってもらうためには通らないといけない道があって、その道ごとにお金がかかる。
僕は予算を効率よく使う方法を知っているだけであって、お金を使わずに急に売上が上がるわけではないです。
最適化された効率のいいお金の使い方で利益率をあげる、それを実現するためのKPI設計が重要です。

五十嵐: ――具体的な施策としてはどのようなポイントがありますか?

藤原:一番大事なポイントはリードを取ることです。
まず商品のことを知ってもらって、興味の有無を可視化し、定量的に判断するのはリードしかありません。
例えばメールアドレスの登録数を増やすとか、LINEのフレンド数やアプリのダウンロード数を増やすなど、お客さんとの接点を取るということを定量的な目標にします。

その定量的な接点を取るために必要なのが「認知」です。
お客さんの頭の中に、そのブランドや商品が“ある”=認知させる状態を増やすためには、インプレッションを増やす必要があります。
でもそれでは、お金をかけた分だけブランドが頭の中に残っているのかわからない。
なのでリードをKPIに置き、それを可視化していきます。

次にリードを購入につなげるために、どうCRMを効かせていくかがポイントになります。

買ってみようと思ってもらえるようにどのように感情を動かすか、そのために何をするか。
例えば、リターゲティングを仕掛けたり、コンテンツマーケティングを展開したりして、それによって促されるユーザ行動をナーチャリングのKPIとして設定します。

五十嵐: ――今回の対談は「自社ECの役割」がテーマでしたが、お話をお聞きしていくにつれ、商品を購入してもらうECとしてどうあるべきか、というよりも、リードを獲得・育成し購買につなげるオウンドメディアとしてどうあるべきか、というフルファネル思想が自社ECには必要なのかもしれない、と思えてきました。
本日は貴重なお話、ありがとうございました。

藤原塾

今回インタビューにご協力いただいた藤原様は「実践デジタルマーケティング入門」として藤原塾を運営されています。
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ライター:五十嵐 慧 (いがらし けい)
2007年に入社。入社からメーカー系のクライアント様を中心にリスティング・SNS・動画:リアルメディアなど、あらゆる手法でこれまで数多くのデジタルプロモーションを支援。近年は採用・育成・コミュニケーション支援など「働く」のフレームワーク構築にも従事している。
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