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リモートワーク時代に求められる自律型人材の育成方法

2022.06.24Work Hack
リモートワーク時代に求められる自律型人材の育成方法

はじめに

新型コロナウィルスの拡大により、2020年を境にリモートワークの普及等私たちの働く環境は大きく変化しました。また、企業経営を取り巻く環境も急速に移り変わる中、世の中の流れに柔軟に対応できる人材の必要性が高まっており、自ら思考し行動できる「自律型人材」に注目が集まっています。今回は組織運営においてキーマンとなり得る「自律型人材」の育成方法やそのポイントについて解説します。

自律型人材とは

自律型人材とは、会社や上司からの指示を待つのではなく、自身で思考し、立案・行動できる人材のことを指します。「自立」ではなく「自律」ですから、自分を律した行動を取ることができます。自身の興味や希望を優先するのではなく、所属する組織の状況を理解した上で、取るべき行動を自ら思考し試行錯誤しながら遂行できる特徴を持っているため、臨機応変な対応が可能であり、事業成長の一躍を担う存在になり得る人材だと言えます。

自律型人材が求められる理由

自律型人材が求められる理由を3つの視点でご紹介します。

・働き方の多様化

少子高齢化により労働人口が減少する中、育児や介護との両立や、働く場所・時間の自由度を求める労働者のニーズは高まる一方です。平成30年7月に働き方改革関連法案の成立以降、フレックスタイム制やリモートワークを導入する企業も年々増加傾向にあります。

<挿入画像>リモートワーク増加

※国土交通省:テレワーク人口実態調査

これまで会社全体で一律であった働き方ではなく、従業員一人一人に適した働き方を選択することが基本となりつつあります。自律型人材であれば、会社から管理されずとも自ら行動が取れますので、企業活動のスピードを落とさずに目標達成に向けて仕事を進めることが可能です。

・個の時代

これまで組織中心であった労働環境は変化しつつあり、これからは個を尊重する時代にシフトしていくと思われます。その背景として、個を尊重することにより人材の定着を促進することが理由の一つとして挙げられます。働き方に自由度を持たせる等個を尊重する一方で求められるのは、成果や生産性です。自立型人材であれば自主的に判断・行動していけるため、そうした人材が多く揃っている組織が継続的に組織を成長させる条件となります。

・ジョブ型雇用への変化

メンバーシップ型からジョブ型への雇用スタイルの変化も自律型人材が求められる大きな理由です。これまでは社員に一律で幅広いスキルを身につけさせることが重視されてきましたが、現在はより専門特化したスキルを求めるジョブ型雇用では、自らのスキルを伸ばすための自己研さんが重要となります。求められるスキルを自ら学び身につけることのできる自律型人材が求められます。

自律型人材を育成するためには?

ニーズが高まる自律型人材はどのように育成すれば良いのでしょうか。6つのポイントをご紹介します。

①経営方針の脳内同期
会社のビジョンや戦略などの経営方針を従業員と共有し脳内同期することが重要です。目指すべきゴールを明確にすることで、自身にはどんな行動・スキルが求められるのか等、従業員に思考を促すことができます。会社の経営メッセージを発信することが自律型人材を育成する第一歩だと言えるでしょう。

②定期的な1on1ミーティングの実施
自律型人材=ほったらかしても大丈夫、ではありません。経験の少ないメンバーでは自身で判断できない場面も出てくるでしょう。自身の思考や判断が正しいのか、1on1ミーティングを通して定期的に振り返る時間を設けることも重要です。時には軌道修正の手助けをすることも必要です。ただ、答えを教えるティーチングではなく、答えに導くためのコーチングをすることで、あくまで自身の判断軸を養わせることが重要となります。

③裁量権を持たせる
裁量権を持たせた仕事を経験することで、自身の判断が正しいのか思考を繰り返し自律型人材に必要な判断力・思考力を養うことが出来ます。ただ、最初から裁量権を多めに持たせるのではなく、裁量権の領域を徐々に広げていくことがポイントです。

④チャレンジできる環境の整備
前述したように、従業員にとってチャレンジングな業務を経験することは自律型人材の育成にとって大切な要素となります。ただそれには、失敗してもまたチャレンジできる環境が必要不可欠です。失敗が直接評価に繋がってしまうと、チャレンジできませんしモチベーションを保つことも難しいですよね。結果だけではなく過程も評価できるような仕組みが必要です。

⑤自主的な学習の支援
自律型人材は、自身に必要なスキルを自発的に取り入れる特徴があります。業務や社内からだけでは身につけることが出来ない部分を補う施策として、eラーニングや外部研修への参加等、積極的に学べる環境を設けることで、自律型人材の育成と合わせてスキル向上・モチベーション向上も見込むことが可能です。

⑥心理的安全性の確保
自律的な行動を促すためには心理的安全性を確保することも重要なポイントとなります。自身の行動が正しいのか不安を感じる状態では、自発的な行動を起こしにくいですよね。自身の行動を認めてもらえる環境を整えることで、自律的な行動を取りやすくなります。

組織マネジメントツールの導入

弊社では 組織マネジメントツールワークレビューDXを社内利用、社外への提供を行っております。日々の業務データと感情データを取得し分析することができます。リモートワーク環境においても、従業員のセルフマネジメントの促進により自律性を高め、モチベーション可視化により心理的安全性の確保にもお役立て頂けるツールとなっております。

最後に

変化の激しい現代社会において自律型人材の必要性は高まる一方です。また、働き方改革の促進やリモートワークの普及等により、従業員の働く環境も変化していくことが予想されるため、自律性人材の育成は重要な取り組みとなります。ただ、環境を整えることが必要不可欠となる為、自律型人材育成の第一歩として組織マネジメントツールにご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。

樺山 隼也(かばやま じゅんや)
ライター:樺山 隼也(かばやま じゅんや)
2021年GMO NIKKO中途入社。
SaaS事業部にて業務可視化クラウドサービス「ワークレビューDX」を用いた、組織マネジメントにおける課題解決に従事。
インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス担当。
ワークレビューDXの拡販と、市場の認知度を上げるため、日々奮闘中。
神奈川県横浜市出身/趣味:釣り/マイホーム計画中
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