Z世代の生態・行動調査 <第1回 将来なりたい職業編>
新シリーズ「Z世代の生態・行動調査」では、Z世代の価値観や行動の実態を、テーマごとに掘り下げていきます。第1回で取り上げるのは、「将来なりたい職業」。将来像をどのくらい具体的に思い描けているのか、いつ頃から意識し始めたのか、そして何をきっかけに変化してきたのかを、高校生・大学生×男女の4層で見ていきます。
調査は2026年3月20日~22日にインターネットで実施し、高校生~大学生の男女453名から回答を得ました。
「将来なりたい職業」は決まっている?

「具体的に決まっている」「分野や方向性は決まっている」を合わせると、高校生男子46.1%、高校生女子50.0%、大学生男子51.1%、大学生女子52.3%と、各層とも約半数はすでに何らかの形で将来像を持っています。
高校生男子は「全く決まっていない」人も42.7%と4層の中で最も高く、高校生女子や大学生と比べると、将来像をまだ探索している段階の人が多いことがうかがえます。
現在の「将来なりたい職業」意識し始めたのはいつ頃?

今の将来像をいつ頃から意識し始めたのかを見ると、高校生では「中学生の頃」が大きな山になっています。さらに「小学生の頃」まで含めると、約半数が中学生以前から現在の将来像につながる意識を持っていたことになります。中学生の頃までに思い描いた夢が、そのまま今にも残っている高校生が少なくないと言えそうです。
一方で大学生は、高校入学以降に意識し始めた人が中心です。高校生活や進路選択の局面を経て、将来像を更新してきた大学生の姿が見えてきます。
「将来なりたい職業」が現在のものに変わった理由は?


変化の理由を見ると、高校生と大学生では重心が異なります。高校生では、男女ともに「自分の興味・好きなことが変わった」が最上位で、高校生男子34.4%、高校生女子45.3%。特に高校生女子はこの項目が突出しており、“好き”の更新が将来像の更新に直結している様子がうかがえます。
一方、大学生男子で最も高かったのは「受験や進学を意識した」34.2%で、これに「将来の安定性(収入面など)を考えた」28.9%、「自分の興味・好きなことが変わった」28.9%が続きます。大学生女子でも「将来の安定性」22.2%、「家族・親の意見や期待」24.4%、「現実的に、難しいと思った」20.0%などが上位に入り、大学生になると進学、安定、家族の期待といった現実的な要素が強くなっていることがわかります。
「将来なりたい職業」考えるときに大事にしたいのは?

将来の職業を考える際に重視することとしては、全体的に「安定した収入や生活が得られる」が強く、大学生男子41.1%、大学生女子44.7%と、大学生で特に高くなりました。加えて「無理なく働けて私生活も大切にできる」も大学生男子32.2%、大学生女子34.1%と高く、大学生ほど、収入や暮らし、働き方のバランスを含めた“生活の現実”を見ていることがわかります。
高校生女子は「安定した収入や生活が得られる」34.5%と並んで、「好きなことを仕事や生き方にできる」も34.5%と同率トップでした。さらに「自分らしくいられる」26.1%も比較的高く、安定だけでなく、自分らしさや好きを大切にしたい気持ちが強く表れています。
最後に
今回の調査を通じて見えてきたのは、Z世代の将来像は“あるか、ないか”ではなく、“どう形づくられているか”に層ごとの差があるということです。全体としては半数前後が何らかの将来像を持ちつつも、その中身は固定的ではなく、多くの人が変化を経験しています。将来なりたい職業は、ひとつの夢を一直線に追いかけるものというより、情報や経験を通じて徐々に現実的なものに更新されているようです。
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- ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
- TRUE MARKETING編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
ストラテジックプランナー、リサーチャーとしてWebプロモーションの戦略立案、各種リサーチなどを担当。
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