Z世代の生態・意識調査 <第2回 新生活編>
Z世代の生態や行動・意識のリアルを深掘りするシリーズ調査「Z世代の生態・行動調査」。第2回目となる今回は、「新生活」をテーマに取り上げます。
桜が咲き誇る春は、多くの若者にとって新しいステージへの幕開けの季節。高校生・大学生・社会人という、それぞれ異なるライフステージを迎えたZ世代たちは、この春をどんな気持ちで迎えているのでしょうか? 楽しみにしていること、不安に感じること、そして自分を変えようとする意志まで、3層の"リアルな声"を読み解いていきます。
調査概要
調査期間:2026年3月27日(金)〜2026年3月29日(日)
調査方法:インターネット調査
調査元:Z世代トレンドラボ by GMO(GMO NIKKO株式会社)
調査対象:16〜28歳・男女 436名(高校生189名、大学生135名、社会人112名)
対象:今春、新生活を迎える人ベース
新生活で楽しみにしていること

「新しい出会い・人間関係」「新しい学び・仕事」への期待は、高校生・大学生・社会人の全層で上位にランクイン。ライフステージが違っても、新しい環境で人とつながり、何かを学びたいというポジティブな気持ちはZ世代に共通していることがわかります。
大学生は「自由な時間や行動範囲が広がること」が32.6%で3位に入っているのが特徴的。高校から大学への進学は、通学エリアが広がり、授業の選択肢も一気に増える大きな転換点。行動の自由度が大きくアップすることへのワクワク感が、数字にもしっかり表れています。
高校生は「新しい学びのスタート」(41.8%)が1位と、学業への期待が最も高い層。
一方、社会人は「新しい出会い・人間関係」(31.3%)に続いて「新しい仕事のスタート」(29.5%)が2位に入り、3位には「新しい環境で生活できること」「自分の成長や変化を実感できそう」「新しい街・場所での暮らし」が23.2%で並んでいます。社会人は転職や異動・一人暮らしのスタートなど、生活そのものが大きく変化するケースも多く、環境の変化そのものへの期待感が感じられます。
新生活の不安

楽しみがある一方、不安もつきもの。各層の不安の中身を見てみると、それぞれの置かれた状況がリアルに浮かび上がってきます。
特に注目したいのが高校生。「友人・同級生との人間関係」(40.2%)が不安の第1位となっており、2位の「勉強についていけるか?」(39.2%)、3位の「学業で成果を出せるか?」(37.6%)もかなり高い数値を示しています。いわゆる「高校デビュー」への期待と裏腹に、新しいクラスでうまくやっていけるか、友達ができるかという不安が40%超と非常に高く、人間関係に対する緊張感の強さがひときわ目立ちます。
大学生は学業面での不安が上位を占めており、「学業で成果を出せるか?」(33.3%)が1位、「勉強についていけるか?」(30.4%)が2位。高校生と比べると人間関係の不安(25.2%)はやや落ち着いており、入学前から多様なコミュニティでのつながりを築きやすい環境にあることも影響しているかもしれません。
社会人の最大の不安は「初対面の人との会話」(31.3%)。職場という、ある意味避けられないコミュニケーションの場に飛び込む緊張感がにじみ出ています。また「仕事で成果を出せるか?」(29.5%)、「お金が足りるか?」(23.2%)と続いており、社会に出ることへの現実的な不安感も垣間見えます。
新生活で「自分を変えたい」と思うこと

新生活は「自分を変えるチャンス」という意識はZ世代に広く共有されています。ただ、何を変えたいかは3層でそれぞれ異なります。
高校生は「勉強にしっかり取り組むこと」(40.2%)が断トツの1位。学業への意欲は楽しみの欄でも反映されていましたが、変えたいこととしても最も高い数値を記録しています。そして見逃せないのが3位の「外見や身だしなみを変えること」(28.0%)。高校デビューを意識した、ビジュアル面への変革意欲がはっきりと表れています。新しい環境でイメージを一新したいというのは、高校生ならではの"初々しい野心"とも言えるでしょう。
大学生は1位が「勉強にしっかり取り組むこと」(37.0%)で、これは不安の項目とも一致します。そして注目なのが3位にランクインした「お金の使い方を見直すこと」(27.4%)。アルバイトを始めたり、一人暮らしで生活費を管理したりと、初めて"お金と向き合う"タイミングが訪れる大学生ならではの意識の芽生えと言えます。
社会人のトップは「人間関係にもっと前向きになること」(24.1%)で、不安として挙げていた初対面コミュニケーションへの課題意識がそのまま「変えたい」という意志につながっています。2位には「生活習慣を整えること」(23.2%)と「無理をし過ぎず自分らしく過ごすこと」(23.2%)が並んでランクイン。社会人は仕事に適応しながらも、規則正しい生活リズムを保ちつつ、無理をしない等身大の自分らしさを大切にしたいという、バランス感覚を持ったアプローチが際立ちます。
新生活をきっかけに「新しく始めたい・挑戦したい」と思うこと

「変えたい」から一歩進んで、「新しく始めたい・挑戦したいこと」では、各層の関心の方向性がよりクリアに見えてきます。
高校生は1位が「勉強・資格取得」(29.1%)ですが、2位に「新しい友人・知人を増やす」(26.5%)がランクインしているのがポイント。不安のところでも人間関係への緊張を見せていた高校生ですが、だからこそ積極的に友達を作りにいこうという意欲も持ち合わせているのは印象的です。不安を乗り越えて前に進もうとする姿勢が感じられます。また3位の「運動・筋トレ」(25.9%)も高く、外見への関心とも連動しています。
大学生は「アルバイト」(33.3%)が1位と、お金を稼ぐことへの関心が最も高い結果に。2位の「勉強・資格取得」(28.9%)に続き、3位には「貯金・資産管理」(21.5%)が入っており、稼いで、貯めて、増やすというお金まわりへの意識が非常に高いことがわかります。「変えたい」の項目でも「お金の使い方の見直し」が上位に入っていたことと合わせて考えると、大学入学を機にお金に対してより主体的になっていこうとするZ世代大学生のマネーリテラシーへの関心の高さが浮き彫りになります。
社会人は「貯金・資産管理」(25.9%)が1位で、大学生同様お金への関心は高め。さらに2位が「生活リズムを整える」(20.5%)、3位が「ダイエット・体型管理」(18.8%)と、自分の身体や生活習慣を整えることへの意識が強まっているのが特徴的です。社会人として生活環境が大きく変わるなかで、まず自分自身のコンディションを整えることを優先しようとしている様子がよく表れています。
最後に
今回の調査を総合してみると、Z世代の新生活への向き合い方は、ライフステージごとに明確な"色"があることがわかります。
高校生は人間関係への期待と不安が最も大きく、「友達を増やしたい」「高校デビューを果たしたい」という思いが全体の軸になっています。学業への意欲も高い一方、外見を変えたい、もっとアクティブになりたいという気持ちも強く、新しいコミュニティへの参加に全力で挑もうとする姿勢が際立ちます。
大学生のキーワードはズバリ「お金」。アルバイト・貯金・資産管理・お金の使い方の見直しと、お金に関連したテーマが複数の設問にわたって上位を占めており、初めて経済的自立を意識し始める時期としての大学生活が色濃く反映されています。同時に「自由な時間と行動範囲の広がり」への期待も高く、お金と自由を手に入れながら、自分のフィールドを広げていきたいという意欲が感じられます。
社会人は、期待しつつも現実的・等身大なスタンスが印象的です。初対面のコミュニケーションへの緊張感を持ちながらも、無理をしすぎず自分らしくあろうとする姿勢や、生活習慣・体型管理など自己メンテへの意識の高さは、仕事と生活のバランスを最初から意識するZ世代らしさとも言えます。
新生活という節目は、Z世代にとって自分自身をアップデートする絶好のチャンス。その背景にある期待・不安・変わりたい気持ちをきちんと理解することが、彼らへの効果的なアプローチのカギとなりそうです。
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- ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
- TRUE MARKETING編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
ストラテジックプランナー、リサーチャーとしてWebプロモーションの戦略立案、各種リサーチなどを担当。
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