Z世代消費インサイトWeekly調査<第14回 韓国ファッションEC編> 高校生・大学生・社会人の韓国ファッションEC利用実態
韓国ファッションECが、Z世代の"日常のワードローブ"になりつつある。
「Z世代消費インサイトWeekly調査」は、GMO NIKKOのオウンドメディアTRUE MARKETINGのコーナー「Z世代トレンドラボ」が毎週お届けするシリーズ企画です。高校生・大学生・社会人と、ひとくちに"Z世代"とまとめられがちな世代のなかにある消費行動の違いを、リアルなデータで掘り下げていきます。
今回(第14回)は、Z世代トレンドラボの現役高校生研究員・安齊瞳が記事を担当します。韓国ファッションをリアルに体験する高校生の視点から、データをひも解いていきます。
韓国統計庁の貿易動向によると、2026年1〜3月期の越境EC販売規模は4年半ぶりに1兆ウォン台を回復。なかでもファッション・ビューティー分野での日本向け輸出が大きく伸びており、韓国カルチャーを起点にした越境EC需要が急速に拡大しています。MUSINSA(ムシンサ)は2026年春、東京で過去最大規模のポップアップストアを開催し約8万人を動員。nugu(ヌグ)は30億円の資金調達を発表するなど、韓国ファッションECが日本市場を本格的に攻略し始めています。
今回は、そんな韓国ファッションECをめぐるZ世代の消費意識を、高校生・大学生・社会人の女性500名のアンケートデータをもとに分析します。
この記事のポイント
・韓国ファッションEC認知率は大学生が最も高く72.0%。高校生・大学生は7割前後に達する
・きっかけ上位はInstagram・TikTok。高校生はTikTokが52.6%と突出して高い
・韓国カルチャーとの接点は、高校生・大学生ではSNS起点が圧倒的。社会人は旅行・リアル体験も多い
・購入理由の最多は「日本にない独自ブランド・デザイン」
【目次】{表示}
1.韓国カルチャーとの関わり・関わるきっかけ
「韓国カルチャーに興味がある」と答えた割合は、大学生が最も高く66.4%。高校生56.7%、社会人44.1%と続きます。「ファッション系韓国ECサイトを知っている」では大学生が72.0%と圧倒的に高く、高校生67.8%、社会人45.1%という結果でした。
実際に「利用している」割合は高校生54.4%、大学生60.0%、社会人41.7%と、若い層ほど利用経験が多い傾向がはっきりと出ています。社会人になると関心・認知ともに下がる点は、可処分時間や情報接触の違いが影響していると推測されます。

韓国カルチャーに興味を持ったきっかけ(複数回答)では、3世代すべてでInstagram・TikTokなどSNSの韓国系投稿が最多。高校生では61.9%と特に高く、K-POPアーティストのファッション・ビジュアルへの憧れも49.5%と高い水準です。私自身、IVEのウォニョンちゃんのスタイリングに一目惚れしたのが韓国カルチャーにはまり込んだきっかけ。アイドルのコーデがリアルタイムでSNSに流れてくると、「どのブランドだろう?」と自然と検索してしまうんです。高校生でSNS起点が多いのは、私の周りを見ていてもすごくリアルだなと感じます。
大学生・社会人では韓国旅行(大学生8.4%、社会人23.3%)や新大久保などリアルスポット(社会人17.8%)の割合が高校生より高く、実体験を通じて韓国カルチャーへの関心が深まるという傾向が見られます。

2.韓国カルチャーを楽しんでいる・取り入れているジャンル
韓国カルチャーを楽しんでいる・生活に取り入れているジャンル(複数回答)では、全体で「韓国コスメ・スキンケア」(49.0%)がトップ。次いで「K-POP」(47.7%)、「韓国グルメ」(45.0%)、「韓国ファッション」(41.4%)と続きます。
世代別に見ると、K-POPは高校生53.1%と最も高く、学年が上がるにつれて下がる傾向があります。一方、韓国グルメは社会人が55.8%とダントツ。外食機会の増加や可処分所得の差が影響しているようです。韓国ファッションは高校生45.1%、大学生44.7%と学生層で特に関心が高く、社会人は34.6%と低い傾向にあります。ファッションやグルメは私もクラスの友達も大好きで、「今日のコーデ、韓国っぽくてかわいい!」という会話が休み時間に自然と出てくるくらい、もう日常に溶け込んでいます。コスメもよく話題になりますが、ファッションはより「自分を表現するもの」として取り入れている感覚があります。

3.韓国ファッションECを知ったきっかけ
韓国ファッションECを知ったきっかけ(複数回答、認知者ベース)で全体トップはInstagram(49.3%)、次いでTikTok(41.6%)、YouTube(30.2%)の順です。
高校生はTikTokが52.6%と最も高く、Instagramの57.8%と並ぶほどです。縦型ショート動画がファッションECの入口として機能していることがよくわかります。私がMUSINSAを知ったのは渋谷のポップアップストアがきっかけで、実際に商品を手に取って「ネットでも買えるんだ!」と利用するようになりました。TikTokやInstagramで情報を得ることが多い高校生でも、こうしたリアルな体験が一気に距離を縮めてくれると感じています。
大学生も同様にInstagram43.3%・TikTok44.4%とSNS2強。一方、社会人はYouTubeが40.2%と高く、「まとめ動画」や「ハウツー」で情報収集する傾向が見られます。K-POPアーティストの着用紹介は社会人13.0%と高く、ポップアップストアなどリアルイベント経由も社会人6.5%と他世代より多い結果でした。

4.韓国ファッションECで購入する理由
韓国ファッションECで購入する理由(複数回答、利用者ベース)の全体トップは「日本にない独自ブランド・デザインが多い」(35.2%)でした。「日本ブランドにはないデザイン」への欲求が購入動機として強いことが分かります。
「ファッションとコスメ・スキンケアをまとめて購入できる」は高校生が32.3%と最も高く、一度のショッピングで完結する利便性を高く評価しています。「トレンドの更新が速い」は社会人21.2%・高校生20.4%と、流行に敏感な層に刺さっていることが見えます。「価格帯が手頃・コスパが良い」は全世代で20〜25%前後と安定しており、コストパフォーマンスの高さも継続的な購入を支える要因となっています。
私自身も「日本のブランドにはあまりないデザイン」に惹かれて韓国ファッションECを使っています。ただ、全身を韓国コーデでまとめるよりも、日本のブランドとうまく組み合わせるのが好きで、自分に似合うバランスを考えながら韓国アイテムをポイント使いするスタイルが今の定番になっています。

まとめ
今回の調査から、韓国ファッションECをめぐるZ世代の消費意識には、世代(高校生・大学生・社会人)によって明確な違いがあることが明らかになりました。
認知・利用率ともに大学生が最も高く、次いで高校生、社会人の順。韓国カルチャーへの入口はいずれの世代もSNSが主流ですが、高校生・大学生はTikTokやInstagramのショート動画、社会人はYouTubeや旅行・リアルイベントなど、情報接触チャネルが異なります。
購入理由の最多は全世代で「日本にない独自ブランド・デザイン」。ただし、高校生は「コスメとまとめ買い」という利便性を重視する傾向があり、社会人はデザインへのこだわりが特に強い結果となりました。
韓国ファッションECは、単なる"安くておしゃれ"なサービスから、Z世代がカルチャーを自分の生活に組み込むためのプラットフォームへと進化しています。各世代の接点・動機の違いを踏まえた情報発信・商品訴求が、今後のマーケティングにおいてより重要になっていくでしょう。
調査概要
調査対象:高校生・大学生・社会人の女性
有効回答数:500サンプル(高校生171名、大学生125名、社会人204名)
調査方法:インターネット調査
調査時期:2026年5月29日~31日
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- ライター:安齊瞳
- 安齊瞳
Z世代トレンドラボ 現役高校生研究員
渋谷女子インターナショナルスクール2期生



