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Z世代の生態・意識調査 <第4回 転職・就職活動編> ~ Z世代の7割がAI就活時代へ。大学生に見える「効率化」と「罪悪感」のリアル ~

2026.07.03Gen Z Lab
Z世代の生態・意識調査 <第4回 転職・就職活動編> ~ Z世代の7割がAI就活時代へ。大学生に見える「効率化」と「罪悪感」のリアル ~

就職・転職活動における生成AIの活用は、もはや当たり前の行動になりつつある。今回のZ世代を対象とした調査では、就活・転職でAIを活用している人が約7割に達し、AIは活動に欠かせない“必須アイテム”とも言える存在になっていた。だが「使う」ことと「信頼する」ことは同じではない。本記事では、大学生と社会人という2つの立場の違いから、Z世代のAI就活のリアルな実態と、その裏にある葛藤を読み解く。

この記事のポイント

  • 就職・転職活動で生成AIを活用しているZ世代は約7割(大いに+限定的活用)。大学生・社会人ともに標準的な行動になりつつある
  • 最大の不安は「面接」「自分に合う企業がわからない」「内定への不安」。とくに大学生は、社会人よりもあらゆる不安を強く感じている
  • AIの主な使い道は志望動機・自己PRの文章生成と面接対策。大学生は自己分析や企業研究にも幅広く使い、AIを“考える相棒”にしている
  • 利用ツールはChatGPTが6割超で圧倒的。大学生はGeminiやClaudeも併用する傾向
  • 一方で大学生の約4割が「回答内容への不安」、約26%が「使うことへの罪悪感」を抱え、効率化と葛藤が同居している

Z世代就活のリアルな不安 ― 何に悩んでいるのか

まず、Z世代が就職・転職活動で何に不安を感じているのかを見ていく。全体で高かったのは「面接が苦手・うまく話せない」(36%)、「内定が出るか不安」(36%)、「自分に合う企業・仕事がわからない」(33%)だった。自己PRの書き方や情報収集の負担など、活動の入口から出口まで幅広い悩みが並ぶ。

大学生と社会人で比べると、ほぼすべての項目で大学生の不安が社会人を上回る。とくに差が大きいのが「内定が出るか不安」で、大学生は50%と半数に達し、社会人(31%)を約20ポイント上回った。初めての就職活動に臨む大学生にとって、結果が見えない不安が重くのしかかっている様子がうかがえる。

「自己PR・志望動機がうまく書けない」(大学生39% vs 社会人28%)や「周囲と比較して焦りを感じる」(同31% vs 21%)でも大学生の不安が目立つ。書類作成から情報収集、周囲との比較まで、就職活動に不慣れな大学生ほど幅広い不安を抱えている。こうした「大学生の強い不安」が、次章以降で見るAI活用のあり方と密接に結びついていく。

AIは「使って当たり前」へ ― 活用率7割の実態

では、こうした不安を抱えるZ世代は、就活・転職に生成AIをどれだけ使っているのか。「大いに活用している」と「限定的に活用している」を合わせた活用率は、大学生69%、社会人70%と、いずれも約7割に達した。立場を問わず、AIの活用はすでに就職・転職活動の“標準装備”になりつつあると言える。

一方で、活用の深さには濃淡がある。「大いに活用している」は大学生・社会人ともに約26〜28%にとどまり、多くは「限定的に活用している」層だ。日常的にフル活用する層と、必要な場面で部分的に頼る層に分かれている構図が見える。

AIは何に使われているか ― 大学生にとってAIは“考える相棒”

AIを具体的にどのような場面で使っているかを見ると、最も多いのは「志望動機・自己PRの文章生成」(48%)で、次いで「面接対策(模擬面接・想定問答)」(43%)、「エントリーシート・職務経歴書の作成/添削」(36%)と続く。文章作成と面接準備という、就職・転職活動の中核をAIが担っている。

ここで注目したいのが、大学生は社会人よりも幅広い場面でAIを使いこなしている点だ。文章生成(大学生56% vs 社会人45%)やES作成(同42% vs 34%)といった“作業の代行”はもちろん、「企業研究・業界研究」(37% vs 29%)や「適性診断・自己分析」(30% vs 17%)でも社会人を大きく上回っている。

自己分析や企業研究は、本来「自分は何がしたいのか」「この会社は自分に合うのか」を考えるプロセスそのものだ。大学生はこうした“考える”領域にまでAIを持ち込み、答えを出す相棒として活用している。単なる文章の下書きツールではなく、思考の壁打ち相手としてAIを使いこなす姿は、Z世代のなかでも大学生に特に強く表れた特徴と言える。

使われるAIツールの勢力図 ― ChatGPT一強のなかで

利用しているAIツールは、ChatGPTが62%と圧倒的。次いでGemini(38%)、Copilot(23%)、Claude(16%)と続く。汎用の対話型AIが主役で、「就活・転職特化型AIサービス」(10%)はまだ少数派にとどまる。

大学生に絞ると、ChatGPTは70%とさらに高く、Gemini(47%)やClaude(21%)の併用も社会人より目立つ。目的に応じて複数のAIを使い分ける、リテラシーの高さがうかがえる。前章で見た「考える相棒」としての幅広い活用は、こうした複数ツールの使い分けによっても支えられている。

効率化の裏にある「不安」と「罪悪感」

最後に、Z世代はAI活用そのものをどう感じているのかを見ていく。ポジティブな評価として最も多いのは「時間や労力を効率化できる」(47%)で、「迷った時に導いてくれる」(37%)が続く。効率化の実感が、活用を後押ししている。

しかし、その裏には無視できない葛藤がある。「回答内容への不安がある(信頼感・正確性など)」が31%、「使うことに後ろめたさ・罪悪感がある」が16%と、AIを使いながらも手放しでは信頼していない様子が浮かび上がる。

この葛藤は、最もAIを使いこなす大学生でこそ強い。効率化を実感する割合が56%と高い一方で、「回答内容への不安」は42%、「罪悪感」は26%に達し、いずれも社会人を大きく上回った。深く使うからこそ、AIの限界や“頼りすぎ”への引っかかりにも敏感になっている、と読み取れる。

第1章で見たように、大学生は社会人よりも強い不安を抱えていた。その不安を解消するためにAIを深く使い込む一方で、使い込むからこそAIの限界や“頼りすぎ”への引っかかりにも敏感になっている――。最もAIを活用する大学生が、最も葛藤も抱えているという構図が、今回の調査からは浮かび上がった。

まとめ

今回の調査から、Z世代の就職・転職活動における生成AIの活用は、大学生・社会人ともに約7割に達し、すでに標準的な行動になっていることが分かった。使い道は志望動機・自己PRの文章生成や面接対策が中心だが、大学生は社会人に比べ、自己分析や企業研究といった“考える”領域にまでAIを持ち込み、答えを出す相談相手として使いこなす傾向が見られた。

その一方で、大学生は「回答内容への不安」や「使うことへの罪悪感」も社会人以上に強く抱えており、効率化の実感と葛藤が同居している。AIを深く使う世代だからこそ生まれる、この“アンビバレンス”こそが、Z世代のAI就活を読み解くうえでの鍵と言えるだろう。

調査手法 インターネット調査
サンプル数 247s
調査対象者 転職・就職活動を行っている、または直近で行っていた大学生・社会人

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神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
TRUE MARKETING編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
AI検索ラボ編集員

ストラテジックプランナー、リサーチャーとしてWebプロモーションの戦略立案、各種リサーチなどを担当。
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