Z世代トレンドラボ

渋谷女子インターナショナルスクールの現役JKとロッテ「パイの実 おしの森へようこそ!」の中の人が語り合った、Z世代の”推し活”事情

2026.07.07Gen Z Lab
渋谷女子インターナショナルスクールの現役JKとロッテ「パイの実 おしの森へようこそ!」の中の人が語り合った、Z世代の”推し活”事情

部活動では推しの誕生日にちなんだ背番号を選び、推しの近くで働きたくて球場でバイトをする。好きなキャラクターのグッズを家の棚に飾り「今日も可愛い」と毎日眺める。推しとお話しするために同じカレンダーを3冊買う――。

Z世代の"推し活"は、単なる趣味の枠を超え、日常のあらゆる場面に浸透しています。

「Z世代トレンドラボ byGMO」では今回、ロッテの「パイの実」マーケティング担当の久保田祐揮さんと、渋谷女子インターナショナルスクール(シブジョ)の女子高校生6名による座談会を実施しました。前半は6名それぞれの推し活スタイルを深掘りし、後半では2026年春にスタートした「パイの実 おしの森へようこそ!」の世界観をZ世代目線で評価してもらいました。

キャラクターIPをZ世代にどう届けるか?そのヒントが、高校生たちのリアルな声の中に詰まっています。

この記事のポイント

  • 女子高校生の推し活は「現場に行く」「グッズを集める」「布教する」など高い熱量と実行力が特徴。時間もお金も推しのために惜しまない姿が印象的。
  • 「パイの実 おしの森へようこそ!」のキャラクターは、それぞれの推し活スタイルと重なる部分が多く、「自分に似ている」という自然な共感を生む設計になっている。
  • Z世代への認知拡大にはTikTokが圧倒的に有効。「おすすめ」で受動的に発見される体験が重要で、ダンスや曲とセットのコンテンツが特に効果的。

登場人物紹介(敬称略)

株式会社ロッテより
・久保田 祐揮(マーケティング本部/「パイの実 おしの森へようこそ!」プロデューサー)

渋谷女子インターナショナルスクール(シブジョ)より
・茉莉(高校1年生) 推し:畑芽育、マルシィ
・理名(高校1年生) 推し:イコラブ、ニアジョイ、埼玉西武ライオンズ
・花梨(高校1年生) 推し:読売ジャイアンツ、菊池風磨、Mrs. GREEN APPLE
・瞳(高校3年生)  推し:平野紫耀
・琳音(高校2年生) 推し:MAZZEL
・るのん(高校1年生)推し:ハローキティ

球場でバイト、グッズ棚を毎日眺める――JK6人のリアルな推し活スタイル

――それぞれ推しを紹介(プロフィール欄参照)してもらいましたが、具体的にはどんなふうに応援しているんですか?まずは、野球チームが推しの理名さんと花梨さんから聞かせてください。

理名:
球場に行って声を出していっぱい応援しています。外野席で応援団の人たちと一緒に声を出してます。もう声が枯れるぐらい。好き過ぎて、球場でアルバイトもしています。

――それは本格的ですね!野球を好きになったきっかけは?

理名:
元々小さい頃から両親の影響で球場に連れていってもらっていたんですけど、弟が野球を始めて、一緒に野球を習っていて、ルールとかも覚えてもっと好きになりました。

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花梨:
私もお父さんが野球好きで、シーズン中はいつも家でテレビがついていて、よく球場にも連れていってもらっていて、気づいたら好きになっていました。最初はルールが全然わからなかったんですけど、覚えていくのが楽しくて、聞いたり調べたりしてたら気づいたら1人で見ていました。

――茉莉さんの推しは畑芽育ちゃんですね。実際に会って応援したりできるんですか?

茉莉:
イベントがあれば会えます。畑芽育ちゃんはラジオをやっていて、そのイベントがあったり、カレンダー発売記念イベントなどがあるので、そういう時に会いに行きます。

――そういう時はお話もできたりする?

茉莉:
カレンダーのイベントの時は、3冊券を買うと2ショットを1枚撮れてお話しすることができます。

久保田:
同じものを3冊買うということですよね?お友達にあげて布教したりするんですか?

茉莉:
お友達にあげたりしている人もいると思うんですけど、私は3冊全部自分で持っています。1冊だけ飾っていて、2冊は保存用です。畑芽育ちゃんとお話ができた記念みたいな感じで。

久保田:
るのんさんはキティちゃんのグッズを家の棚に飾っているというお話でしたが、バッグに着けて持ち歩いたりはしないんですか?

るのん:
しないです。汚れちゃったりはげたりするのが怖くて。あとスクバ(スクールバッグ)に全部は着けられないし。集めたグッズは全部まとめて眺めていたいので家に置いています。家に帰ったら会える、って感じで。ガチャでキティちゃんを見たら可愛いって感じですぐ回しちゃって、毎日眺めて「今日も可愛い」みたいな感じで。

――琳音さんはどんなふうに応援していますか?

琳音:
ライブに行くんですけど、私が推しているグループは公式グッズでしか応援してはいけないというルールがあるので、とにかくグッズを買いまくって、ライブに行って応援するという感じです。

――グループのルールに従って応援するというのはすごい。グループ全員を好きな「箱推し」なんですか?

琳音:
そうです。グループ全員好きじゃないと、なかなか長く推せないと思うんです。全員好きということが推しを長く続ける秘訣なのかもしれないです。

――瞳さんは平野紫耀くん、男性アイドルですね。

瞳:
そうです。うちわを作ってライブで応援します。あとはライブ会場でグッズを買ったり。

推し活スタイルが14体のキャラに宿る――「パイの実 おしの森へようこそ!」の世界観

――(女子高校生たちにおしの森のサイトをみてもらう)このサイト、皆さんは知っていましたか?

理名:
サイトは知りませんでした。でもリスのキャラクターはパイの実のパッケージで見たことがあります。

――では「パイの実 おしの森へようこそ!」について、久保田さんから紹介していただけますか?

久保田:
「パイの実」は1979年に発売し、今年で48年目になるお菓子なんですが、今年の春から、パッケージのリスたちに名前と物語を与えて、世界観を作り込んでいます。それが皆さんが今スマホで見ていただいている「おしの森へようこそ」の世界観です。今までデザインの一部だったリスたちをキャラクター化して、皆さんみたいなZ世代以下の方にもっと親しんでもらえるようなブランドにしていきたい、そういう思いを込めて作っています。4コマ漫画やアニメも展開していますので、ぜひキャラクターをしっかり見てもらいながら、パイの実を食べてみてください。

花梨:
(とろリッチパイの実を食べて)めっちゃ美味しいです。

久保田:
ありがとうございます。今食べていただいたパイの実に入っていた白いペーストは実はチョコじゃなくてミルククリームです。パイの実発売48年目にして初めてチョコレートではないとろけるクリームを中に入れたパイの実を出しました。

――現在14体のキャラクターがいるんですが、気になった子や可愛いと思った子はいましたか?

花梨:
アライグマの「アライさん」です。化学が得意って書いてあるのと、六角形を見るのが好きでベンゼン環が好きというのが面白いなと思って気になりました。

理名:
「ミツバチのやとわれバチさん」が可愛いなって思って。読んだ時に「パイの実のファンのことをふっくらさんと呼ぶ」という豆知識があって、なんでだろうって思って気になりました。

久保田:
パイの実が焼き上がった瞬間ってすごくふっくらするんですね。そこから、このパイの実をみんなで囲む仲間たちの総称として「ふっくらさん」になったんです。

理名:
そういえばライオンズ好きの女子は「獅子女」という呼び方があって、そういうファンの名前って推し活の一部ですよね。

るのん:
私が好きなのは「ムッシャー」です。この虫、パイの実を64個一気に食べるとサナギになるらしい、というのが印象に残って一番気になりました。あと、歯が2本で愛嬌があって可愛い。

瞳:
ウサギの「サギちゃん」がめちゃくちゃ可愛い。王道って感じです。写真を撮る時の合言葉が「サクサク、パイの実~♡」なのも可愛いなって。

琳音:
「スカンクのボス」です。いつかパイの実の香りの香水を作るのが夢っていうのがいいなと思って。

久保田:
パイの実の香りの香水、つけてみたい?

琳音:
はい!つけてみたいです。甘い香りでお腹が空きそうだけど。

茉莉:
私は「カメのチョーロー」です。何でもすぐ忘れちゃうのに、パイの実のことだけはっきり覚えているって書いてあるのが、なんかオタクっぽいと思って。私もすぐ忘れちゃう人なんですが、推しの芽育ちゃんのことは細かいとこまで覚えていて……Wikipediaみたいに詳しく話せたりします。好きだから調べるし、心から情報が欲しいから。

久保田:
ずっと応援していた推しがメジャーになってきたりすると複雑な気持ちになる、みたいなことはないですか?

茉莉:
ちょっと寂しくなる気持ちはあるけど、有名になったらやっぱり嬉しいです。

――今度は少し視点を変えて、推し活には「現場担当」「布教担当」などいろんなスタイルがありますよね。「おしの森」のキャラクターにも実は様々な"担当"が設定されているんですが、自分と似ているキャラクターはいましたか?

茉莉:
私は「ロクシー」で、数字にこだわるというところが似ているなと。推しの誕生日が5月5日なんですが、バスケ部の背番号を55番にしたり、54や56って数字を見ると「あ、惜しい、あと1個で55だった」って思ったりします。

理名:
それめっちゃ共感します!私も推しの野球選手の背番号には凄くこだわるから。

るのん:
「キツネのキツねえさん」は、コレクション担当で推し棚を見ながらにやにやする、というのがまさに私だなと思いました。

瞳:
私は「クマのクママ」です。パクパク担当で、いつでもどこでもパイの実を食べれば元気になる、というのが似ているなと思いました。私も元気がない時、お菓子を食べればすぐ元気になるので。

琳音:
私は「カメのチョーロー」です。箱推しというのが私と似ていると思いました。

花梨:
私はさっきと同じになってしまうんですけど、「アライグマのアライさん」です。完璧な六角形のパイの実が焼き上がると嬉しくなっていつまでも眺めている、というところが似ています。私も好きなライブ映像をずっとリピートして見ていたり、30秒くらいの動画でも1時間ずっと見続けていたりとかあって、親に「大丈夫?」って心配されたりします。

久保田:
ずっと繰り返し見ながらどんなことを考えているんですか?

花梨:
例えば、歌の場合は「なんでこんな歌詞になったんだろう?」って、その背景を考えていたりします。

理名:
「リスのパイル」さんです。布教担当というところが似ています。私も割と周りの人たちに布教する方で、野球に興味がない友達を一緒に球場に連れて行ったりとかしています。その子も同じ選手や同じチームを好きになってもらえると凄く嬉しいんです。

花梨:
あ、私は周りに「同担(同じ人を推している)」の子がいると嫌になっちゃうかも。

茉莉:
私も、同じ子を推されるのはイヤかな。

久保田:
それはなんで?同じ人を推していると会話が弾んだりしないんですか?

茉莉:
同じグループを推すのは共通の話題もできてうれしいんですけど・・・、うーん、これ説明するの凄く難しいですね。私はあえて王道に行かずにグループの中でもあまり知られていない人を好きになることが多いのですが、そこにわざわざあなたも来る?ホントの良さを理解している?みたいな、そういう感じになってしまって。

――続いて4コマ漫画を見てもらいました。どんな印象でしたか?

琳音:
キャラがはっきりしていて、キャラの説明を読んでいなくても、この漫画を見たらひとりひとりの性格がわかる感じがしていいなと思いました。布教担当のパイルがパイの実について早口でめちゃくちゃ詳しく語っている感じが、いかにも布教担当という感じでリアルだなって思いました。

茉莉:
パイルたちがパイの実に出会った第1話の様子がかわいかったです。なんだか、推しに初めて出会ったときってこんな感じだったかな、って共感もしちゃいました。

理名:
ダジャレが好きなのかなって思いました。「しっパイ(失敗)」とか、お菓子の森が「おしの森」になっていたり、面白いなって思いました。

花梨:
絵がすごく可愛くて、文字を読む前に絵を見てしまって、絵を眺めているだけで伝わるというか、すごく可愛い感じが好きでした。

茉莉:
ちっちゃい頃にこういうテイストの絵の絵本を見ていたから、なんか懐かしい感じがしました。

瞳:
絵も可愛いし読みやすい。あと、パイの実のことがよく理解できます。

るのん:
実はこのキャラクター、全員同じ顔の妖精で、着ぐるみを着て変身しているんだと知って可愛いって思って、続きをみたくなりました。

久保田:
そうなんです。パイの実の妖精が「パイの実ぐるみ」という着ぐるみを着てスタッフとして活動しているということで、実はアライさんやキツねえさんは妖精であって動物ではないんです。

TikTokとガチャガチャは外せない?――JKと考えるZ世代に届けるための拡散戦略

――「もっとこうだったらいいな」というアイデアや要望があれば聞かせてください。

花梨:
とっても寂しがり屋な子が出てきて、パイの実を食べたらパッと元気になる……みたいな設定のキャラがいると良いなと思いました。そういうキャラって共感する人も多いと思います。

――では、「おしの森を世の中のお友達や周りの人に知ってもらうには?」というミッションが与えられたとしたら、みんなならどうしますか?

理名:
やっぱり可愛いものが女子高校生は好きなので、SNSで女子高校生が踊りそうな可愛いダンスと曲を出したらバズりそう。それを女子高校生がマネしてTikTokにあげたくなるような。このアニメで歌とダンスをセットで出したらよいかもです。

るのん:
4コマ漫画をそのままTikTokに上げるのも良いかも。おすすめに流れてきたらどんどん見てもらえると思います。

久保田:
今はXの公式アカウントで4コマ漫画を発信しているんですが、皆さんXは見ていますか?

るのん:
アカウントは持っているけど、暇なときによく見るという意味では断然XよりTikTokですね。

茉莉:
Xって、なにかを調べたい時に検索するプラットフォームというイメージです。だから知らないキャラクターは当然調べることはないから見つける機会はあまりないと思います。でもTikTokだと、暇な時にスクロールしていておすすめで発見するかもしれない。

――自分が宣伝担当だったら、インスタ・X・TikTok、この中でどれを使いますか?

全員:
もうTikTok一択です。

――グッズ展開についてはどう思いますか?

るのん:
「たべっ子どうぶつ」みたいに可愛いキーホルダーとかぬいぐるみとかがあると、スクールバッグにつける女子高校生が増えて、それを見て可愛いって思う人がさらに増えて、ってなるかもです。ガチャガチャでこの(おしの森の)キャラクターが出たらスクールバッグに絶対つけます。

茉莉:
お菓子がキーホルダーとかのリアルなグッズになるのも可愛さの1つの要素なのかなと思います。おしの森のキャラクターがリアルなパイの実を持っているキーホルダーとかあったら可愛いと思います。

久保田:
そのようなグッズをみなさんに届けるには、どういうところで売ればいいと思いますか?

女子高校生(複数):
ガチャガチャが良いと思います!

茉莉:
可愛いのを見かけると思わず回しちゃうし、あと最近はめじるしアクセサリーも流行っていますよね。

瞳:
めじるしアクセサリーが出るなら、スマホとかリップに着けてみたいです。

花梨:
コスメブランドとのコラボで、商品とキーホルダーのセットとかあったら買うかもしれないです。例えばrom&nd(ロムアンド)とか。

茉莉:
rom&ndはほとんどの女子高校生が使っているイメージがあります。最初に使うコスメ、みたいな感じで。

久保田:
グッズはこれからどんどん展開していく予定ですので、楽しみにしていてください。最後にアニメを見てもらいましょう。

女子高校生(複数):
可愛い!

るのん:
宇宙まで飛び出す大げさなところが面白いです。

久保田:
パイルの声を担当している声優さん(小林由美子さん)はクレヨンしんちゃんの声の人なんです。

全員:
えー、全然気づかなかった!

久保田:
アニメ、思っていた以上に良い反応でうれしいです。毎月1日に1話ずつ更新なのでよろしければぜひ見てみてください。今日は本当にありがとうございました。

全員:
ありがとうございました!

「パイの実 おしの森へようこそ!」とは

1979年発売のロングセラーお菓子「パイの実」が、2026年春より新たな世界観をスタート。パッケージに長年描かれてきたリスのキャラクターたちに名前とストーリーを与え、「パイの実 おしの森へようこそ!」としてIPプロジェクトが本格展開しています。

現在登場するキャラクターは全部で14体。それぞれに個性豊かな設定があり、「コレクション担当」「布教担当」「パクパク担当」など、推し活のスタイルに重なる"担当"が割り振られているのも特徴です。

サイトだけでなく、パッケージ裏面やSNSでも発信している4コマ漫画は、キャラクターたちの日常とパイの実への愛が軽やかに描かれています。また、現在期間限定で最新画像生成AIモデルを活用し、ユーザー自身が「パイの実 おしの森」に暮らす仲間達と推しフォトを撮れるAI4コマメーカーも公開中。今後はグッズ展開も予定されており、世界観はさらに広がっていく予定です。

アニメ第1話
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神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
TRUE MARKETING編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
AI検索ラボ編集員

ストラテジックプランナー、リサーチャーとしてWebプロモーションの戦略立案、各種リサーチなどを担当。
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