Z世代トレンドラボ

Z世代消費インサイトWeekly調査 <第12回 カフェチェーン店編>

2026.04.17Gen Z Lab
Z世代消費インサイトWeekly調査 <第12回 カフェチェーン店編>

Z世代の「リアルな消費行動」を毎週1テーマ深掘りする「Z世代消費インサイトWeekly調査」。
第12回となる今回は、Z世代の日常に溶け込んでいる「カフェチェーン店」をテーマに取り上げます。
どのチェーンが支持されているのか、カフェでどんな過ごし方をしているのか、新メニューはどこから知るのか。
高校生・大学生・社会人、そして男女それぞれの視点から、Z世代のカフェ消費行動を読み解いていきます。

【調査概要】
調査期間:2026年4月10日(金)〜4月12日(日)
調査方法:インターネット調査
調査対象:16〜28歳・男女 500名
調査元:Z世代トレンドラボ by GMO(GMO NIKKO株式会社)

普段よく利用するカフェチェーン店

まず「普段よく利用するカフェチェーン」を男女別に見てみましょう。
男女ともに1位はスターバックス、2位はコメダ珈琲店という結果に。この2強の序列はZ世代全体で不動のものとなっており、ブランド力・店舗数・居心地のよさが幅広く支持されていることが伺えます。
男女の差異として注目したいのは、まずゴンチャの存在感。女性では20.4%と5位にランクインしているのに対し、男性は7.6%にとどまっています。タピオカ・ティードリンク文化がZ世代女性の間で引き続き根強いことが数字にも表れています。
一方、男性で目立つのは「カフェチェーンを全く利用しない」の比率の高さ。男性が42.0%に達しているのに対し、女性は22.0%と、20ポイント近い差がついています。Z世代男性の4割以上がそもそもカフェチェーンを利用していないというのは、マーケティング上の重要な示唆といえるでしょう。
また、女性ではタリーズコーヒー(19.6%)やサンマルクカフェ(14.8%)が男性より高めとなっており、内装の雰囲気やスイーツ・フードメニューの充実度が選ばれる理由になっていると考えられます。

カフェチェーンの平均滞在時間

次に、カフェチェーンでの「滞在時間」を高校生・大学生・社会人の各層を男女別に分けた6区分で見ていきます。
全体的な傾向として、高校生・大学生では、男性よりも女性の方が30分以上滞在する割合が高く、カフェでゆっくりと時間を過ごす傾向が見られます。高校生女性は58.2%、大学生女性は57.9%が「30分以上」と回答しており、友人との会話や勉強など、腰を据えて使うシーンが多いことが想像できます。
ところが、社会人になると男女が逆転します。社会人男性の「30分以上」が51.7%なのに対し、社会人女性は49.3%とやや低くなっています。
さらに注目すべきはテイクアウト中心の割合で、社会人女性は31.0%とすべての層の中で最も高い数値に。仕事の合間や通勤途中にサッと立ち寄ってドリンクを買うという「効率的なカフェの使い方」が、社会人女性には定着しているようです。仕事で忙しくなるほど、じっくり座って過ごす余裕が減り、カフェが「休憩の場」から「調達の場」へと変化しているのかもしれません。

カフェチェーンの新メニューを知るきっかけ

新メニューをどこで知るか、という情報収集行動にも、層によってはっきりとした違いが見えてきます。
どの層でも共通して上位なのが「SNSのおすすめ投稿」と「店頭のポスター・POP」です。高校生・大学生・社会人のいずれも、この2つが情報源の上位に入っており、SNSのアルゴリズムと店頭リアル訴求の組み合わせが、Z世代へのリーチにおいて依然として有効であることがわかります。
層別の特徴として際立っているのが高校生の動画メディア感度の高さです。「Instagramの動画」(22.0%)、「Youtubeの動画」(15.5%)、「TikTokの動画」(14.0%)のいずれも、高校生が他の層を大きく上回っています。
大学生・社会人と比べて、高校生は動画コンテンツを通じてカフェの新情報を得ており、動画での訴求がいかに高校生世代に刺さるかが数字に表れています。
また、「友人・知人の口コミ」も高校生(17.8%)が大学生(14.4%)・社会人(11.6%)より高め。クローズドな人間関係での情報拡散が、高校生特有の購買行動に影響していることも見逃せないポイントです。

あなたにとってカフェチェーンとは?

「カフェチェーンをどんな場所として捉えているか」という意識面では、層を超えて共通する項目と、社会人ならではの変化が浮かび上がってきました。
「飲食を楽しむ場」「自分へのご褒美の場」「気分転換・リフレッシュの場」はすべての層でトップ5入りしており、カフェチェーンが単なる飲食の場を超えて、日常の中で"ちょっとした贅沢"や"切り替えの場"として機能していることがわかります。
特に注目したいのが社会人の結果です。社会人では「自分へのご褒美の場」が1位(39.5%)に上り詰め、さらに「ひとり時間を楽しむ場」が26.4%で4位にランクイン。高校生・大学生のトップ5には入っていないこの項目が、社会人では上位に顔を出しているのは象徴的です。
仕事のストレスや日々の忙しさの中で、カフェチェーンがひとりで特別な時間を過ごすための場所として選ばれていることが伺えます。
高校生では「暇つぶしをする場」(27.0%)と「友人との時間を楽しむ場」(28.0%)が比較的高く、友達と連れ立って気軽に訪れる場所というニュアンスが強め。大学生も同様の傾向を持ちつつ、「気分転換」の意識がより強いのが特徴的です。

写真をSNSにアップしたくなるカフェチェーン

最後に、「SNSに写真をアップしたくなるカフェチェーン」を男女別に見ていきます。
男女ともに1位スターバックス、2位コメダ珈琲店という序列は変わらず。スターバックスは女性で41.5%、男性でも32.4%と圧倒的な支持を集めており、「映える」ブランドとしての地位は揺るぎないものがあります。コメダ珈琲店の大きなモーニングや重厚なシロノワールは、インパクトのある見た目でSNS映えを演出しやすいといえるでしょう。
男女で顔ぶれが変わってくる下位ランクにも注目です。男性では「星乃珈琲店」が8.3%で5位にランクイン。落ち着いたクラシカルな空間と厚焼きパンケーキは、「ちょっとこだわりのある場所に来た感」を演出しやすく、男性がアップしたくなる"映え"の基準に合致しているのかもしれません。
一方、女性では「ゴンチャ」が9.7%で4位に入っています。ゴンチャはカスタマイズ性の高さと見た目の華やかさが特徴で、自分だけのドリンクを作る楽しさや、透明カップ越しに映えるビジュアルが女性のSNS投稿意欲を刺激していると考えられます。タピオカドリンク文化と「推し活的なカスタム体験」が、Z世代女性のカメラロールを彩っているのでしょう。

最後に

今回の調査を通じて見えてきたのは、Z世代にとってカフェチェーンが単なる"飲み物を買う場所"ではなく、ライフスタイルに深く組み込まれた多機能な空間であるということです。
利用チェーンや滞在スタイル、情報収集のルートに至るまで、高校生・大学生・社会人、そして男女でそれぞれ異なる"カフェとの関係性"が浮かび上がりました。特に、社会人になるにつれてカフェが「みんなで楽しむ場」から「ひとりで整える場」へとシフトしていく様子は、ライフステージによる価値観の変化をリアルに映し出しています。

マーケティング視点でいえば、高校生へのアプローチはTikTokやInstagramなどの動画コンテンツが有効ということが明確にあらわれました。
また、Z世代男性の4割以上がそもそもカフェチェーンを利用していないという事実は、まだ掘り起こせていない潜在層の大きさを示しており、エントリーのきっかけづくりが重要な課題といえそうです。
次回のZ世代消費インサイトWeekly調査もお楽しみに。

※Z世代とのコミュニケーションに課題をお持ちの事業会社のみなさまを対象に、今回の記事で未公開の調査結果も含めた完全版クロス数表を進呈しております。ご希望の方は下記「問い合わせはこちら」をクリックし、フォームに必要事項を入力の上、お問い合わせ内容欄に「カフェチェーン店の完全版数表希望」と記載し送信してください。

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神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
ライター:神津 洋幸(こうづ ひろゆき)
TRUE MARKETING編集長
Z世代トレンドラボ主任研究員
ストラテジックプランナー、リサーチャーとしてWebプロモーションの戦略立案、各種リサーチなどを担当。
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